医学管理料

【練習用】B009 診療情報提供料(Ⅰ)

jun

B009 診療情報提供料(Ⅰ) 250点

注1 保険医療機関が、診療に基づき、別の保険医療機関での診療の必要を認め、これに対して、患者の同意を得て、診療状況を示す文書を添えて患者の紹介を行った場合に、紹介先保険医療機関ごとに患者1人につき月1回に限り算定する。

2 保険医療機関が、診療に基づき患者の同意を得て、当該患者の居住地を管轄する市町村又は介護保険法第46条第1項に規定する指定居宅介護支援事業者、同法第58条第1項に規定する指定介護予防支援事業者、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第51条の17第1項第1号に規定する指定特定相談支援事業者、児童福祉法第24条の26第1項第1号に規定する指定障害児相談支援事業者等に対して、診療状況を示す文書を添えて、当該患者に係る保健福祉サービスに必要な情報を提供した場合に、患者1人につき月1回に限り算定する。

3 保険医療機関が、診療に基づき保険薬局による在宅患者訪問薬剤管理指導の必要を認め、在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものの同意を得て、当該保険薬局に対して、診療状況を示す文書を添えて、当該患者に係る在宅患者訪問薬剤管理指導に必要な情報を提供した場合に、患者1人につき月1回に限り算定する。

4 保険医療機関が、精神障害者である患者であって、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に規定する障害福祉サービスを行う施設又は福祉ホーム(以下「精神障害者施設」という。)に入所若しくは通所しているもの又は介護老人保健施設に入所しているものの同意を得て、当該精神障害者施設又は介護老人保健施設に対して、診療状況を示す文書を添えて、当該患者の社会復帰の促進に必要な情報を提供した場合に、患者1人につき月1回に限り算定する。

5 保険医療機関が、診療に基づき患者の同意を得て、介護老人保健施設又は介護医療院に対して、診療状況を示す文書を添えて患者の紹介を行った場合に、患者1人につき月1回に限り算定する。

6 保険医療機関が、認知症の状態にある患者について、診断に基づき認知症に関する専門の保険医療機関等での鑑別診断等の必要を認め、当該患者又はその家族等の同意を得て、認知症に関する専門の保険医療機関等に対して診療状況を示す文書を添えて患者の紹介を行った場合に、患者1人につき月1回に限り算定する。

7 保険医療機関が、児童福祉法第6条の2第3項に規定する小児慢性特定疾病医療支援の対象である患者、同法第56条の6第2項に規定する障害児である患者又はアナフィラキシーの既往歴のある患者若しくは食物アレルギー患者について、診療に基づき当該患者又はその家族等の同意を得て、当該患者が通園又は通学する同法第39条第1項に規定する保育所又は学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校(大学を除く。)等の学校医等に対して、診療状況を示す文書を添えて、当該患者が学校生活等を送るに当たり必要な情報を提供した場合に、患者1人につき月1回に限り算定する。

8 保険医療機関が、患者の退院日の属する月又はその翌月に、添付の必要を認め、当該患者の同意を得て、別の保険医療機関、精神障害者施設又は介護老人保健施設若しくは介護医療院に対して、退院後の治療計画、検査結果、画像診断に係る画像情報その他の必要な情報を添付して紹介を行った場合は、200点を所定点数に加算する。

9 区分番号B005-4に掲げるハイリスク妊産婦共同管理料(Ⅰ)の施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が、ハイリスク妊産婦共同管理料(Ⅰ)に規定する別に厚生労働大臣が定める状態等の患者の同意を得て、検査結果、画像診断に係る画像情報その他の必要な情報を添付してハイリスク妊産婦共同管理料(Ⅰ)に規定する別の保険医療機関に対して紹介を行った場合は、ハイリスク妊婦紹介加算として、当該患者の妊娠中1回に限り200点を所定点数に加算する。

10 保険医療機関が、認知症の疑いのある患者について専門医療機関での鑑別診断等の必要を認め、当該患者又はその家族等の同意を得て、当該専門医療機関に対して、診療状況を示す文書を添えて、患者の紹介を行った場合は、認知症専門医療機関紹介加算として、100点を所定点数に加算する。

11 保険医療機関が、認知症の専門医療機関において既に認知症と診断された患者であって入院中の患者以外のものについて症状が増悪した場合に、当該患者又はその家族等の同意を得て、当該専門医療機関に対して、診療状況を示す文書を添えて当該患者の紹介を行った場合は、認知症専門医療機関連携加算として、50点を所定点数に加算する。

12 精神科以外の診療科を標榜する保険医療機関が、入院中の患者以外の患者について、うつ病等の精神障害の疑いによりその診断治療等の必要性を認め、当該患者の同意を得て、精神科を標榜する別の保険医療機関に当該患者が受診する日の予約を行った上で患者の紹介を行った場合は、精神科医連携加算として、200点を所定点数に加算する。

13 保険医療機関が、治療計画に基づいて長期継続的にインターフェロン治療が必要な肝炎の患者であって入院中の患者以外のものの同意を得て、当該保険医療機関と連携して治療を行う肝疾患に関する専門医療機関に対して、治療計画に基づく診療状況を示す文書を添えて当該患者の紹介を行った場合は、肝炎インターフェロン治療連携加算として、50点を所定点数に加算する。

14 保険医療機関が、患者の口腔機能の管理の必要を認め、歯科診療を行う他の保険医療機関に対して、患者又はその家族等の同意を得て、診療情報を示す文書を添えて、当該患者の紹介を行った場合は、歯科医療機関連携加算1として、100点を所定点数に加算する。

15 保険医療機関が、周術期等における口腔機能管理の必要を認め、患者又はその家族等の同意を得て、歯科を標榜する他の保険医療機関に当該患者が受診する日の予約を行った上で当該患者の紹介を行った場合は、歯科医療機関連携加算2として100点を所定点数に加算する。

16 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が、患者の退院日の属する月又はその翌月に、連携する保険医療機関において区分番号A246の注4に掲げる地域連携診療計画加算を算定して当該連携保険医療機関を退院した患者(あらかじめ共有されている地域連携診療計画に係る入院中の患者以外の患者に限る。)の同意を得て、当該連携保険医療機関に対して、診療状況を示す文書を添えて当該患者の地域連携診療計画に基づく療養に係る必要な情報を提供した場合に、地域連携診療計画加算として、50点を所定点数に加算する。

17 保険医療機関が、患者の同意を得て、当該患者が入院又は入所する保険医療機関又は介護老人保健施設若しくは介護医療院に対して文書で診療情報を提供する際、当該患者に対して定期的に訪問看護を行っている訪問看護ステーションから得た療養に係る情報を添付して紹介を行った場合は、療養情報提供加算として、50点を所定点数に加算する。

18 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関が、患者の紹介を行う際に、検査結果、画像情報、画像診断の所見、投薬内容、注射内容、退院時要約等の診療記録のうち主要なものについて、他の保険医療機関に対し、電子的方法により閲覧可能な形式で提供した場合又は電子的に送受される診療情報提供書に添付した場合に、検査・画像情報提供加算として、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。ただし、イについては、注8に規定する加算を算定する場合は算定しない。

イ 退院する患者について、当該患者の退院日の属する月又はその翌月に、必要な情報を提供した場合 200点

ロ 入院中の患者以外の患者について、必要な情報を提供した場合 30点

通知

(1) 診療情報提供料(Ⅰ)は、医療機関間の有機的連携の強化及び医療機関から保険薬局又は保健・福祉関係機関への診療情報提供機能の評価を目的として設定されたものであり、両者の患者の診療に関する情報を相互に提供することにより、継続的な医療の確保、適切な医療を受けられる機会の増大、医療・社会資源の有効利用を図ろうとするものである。

(2) 保険医療機関が、診療に基づき他の機関での診療の必要性等を認め、患者に説明し、その同意を得て当該機関に対して、診療状況を示す文書を添えて患者の紹介を行った場合に算定する。

(3) 紹介に当たっては、事前に紹介先の機関と調整の上、下記の紹介先機関ごとに定める様式又はこれに準じた様式の文書に必要事項を記載し、患者又は紹介先の機関に交付する。また、交付した文書の写しを診療録に添付するとともに、診療情報の提供先からの当該患者に係る問い合わせに対しては、懇切丁寧に対応するものとする。

ア イ、ウ及びエ以外の場合 別紙様式11 又は別紙様式11 の2

イ 市町村又は指定居宅介護支援事業者等 別紙様式12 から別紙様式12 の4まで

ウ 介護老人保健施設又は介護医療院 別紙様式13

エ 保育所等又は幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、高等専門学校若しくは専修学校 別紙様式14 の1から別紙様式14 の3まで

(4) 当該情報を提供する保険医療機関と特別の関係にある機関に情報提供が行われた場合や、市町村等が開設主体である保険医療機関が当該市町村等に対して情報提供を行った場合は算定できない。

(5) A保険医療機関には、検査又は画像診断の設備がないため、B保険医療機関(特別の関係にあるものを除く。)に対して、診療状況を示す文書を添えてその実施を依頼した場合には、診療情報提供料(Ⅰ)は算定できる。

(6) (5)の場合において、B保険医療機関が単に検査又は画像診断の設備の提供にとどまる場合には、B保険医療機関においては、診療情報提供料(Ⅰ)、初診料、検査料、画像診断料等は算定できない。なお、この場合、検査料、画像診断料等を算定するA保険医療機関との間で合議の上、費用の精算を行うものとする。

(7) (5)の場合において、B保険医療機関が、検査又は画像診断の判読も含めて依頼を受け、その結果をA保険医療機関に文書により回答した場合には、診療情報提供料(Ⅰ)を算定できる。なお、この場合に、B保険医療機関においては、初診料、検査料、画像診断料等を算定でき、A保険医療機関においては検査料、画像診断料等は算定できない。

(8) 提供される情報の内容が、患者に対して交付された診断書等であって、当該患者より自費を徴収している場合、意見書等であって、意見書の交付について診療報酬又は公費で既に相応の評価が行われている場合には、診療情報提供料(Ⅰ)は算定できない。

(9) 下記のア、イの場合については、患者1人につき月1回に限り、所定点数を算定する。また、いずれの場合も診療情報の提供に当たって交付した文書の写しを診療録に添付する。

ア 区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)又は区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)を算定すべき訪問診療を行っている保険医療機関が、患者の同意を得て、診療の日から2週間以内に、当該患者に対して継続して区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料を算定すべき看護若しくは指導又は区分番号「C006」在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料を算定すべき指導管理を行っている別の保険医療機関に対して、診療日、診療内容、患者の病状、日常生活動作能力等の診療情報を示す文書を添えて、当該患者に係る療養上必要な情報を提供した場合

イ 区分番号「C005」在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号「C005-1-2」同一建物居住者訪問看護・指導料を算定すべき看護若しくは指導又は区分番号「C006」在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料を算定すべき指導管理を行っている保険医療機関が、患者の同意を得て、診療の日から2週間以内に、別の保険医療機関に対して、病歴、診療内容、患者の病状等の診療状況を示す文書を添えて、当該患者に係る療養上必要な情報を提供した場合

(10) 診療情報の提供に当たり、レントゲンフィルム等をコピーした場合には、当該レントゲンフィルム等及びコピーに係る費用は当該情報提供料に含まれ、別に算定できない。

(11) 「注2」に掲げる「市町村又は介護保険法第46 条第1項に規定する指定居宅介護支援事業者、同法第58 条第1項に規定する指定介護予防支援事業者、障害者総合支援法第51 条の17 第1項第1号に規定する指定特定相談支援事業者、児童福祉法第24 条の26 第1項第1号に規定する指定障害児相談支援事業者等」とは、当該患者の居住地を管轄する市町村(特別区を含む。以下同じ。)、保健所若しくは精神保健福祉センター、児童相談所、指定居宅介護支援事業者、指定介護予防支援事業者若しくは地域包括支援センター又は指定特定相談支援事業者若しくは指定障害児相談支援事業者をいう(以下「指定居宅介護支援事業者等」という。)。また、「保健福祉サービスに必要な情報」とは、当該患者に係る健康教育、健康相談、機能訓練、訪問指導等の保健サービス又はホームヘルプサービス、ホームケア促進事業、ショートステイ、デイサービス、日常生活用具の給付等の介護保険の居宅サービス若しくは福祉サービスを有効かつ適切に実施するために必要な診療並びに家庭の状況に関する情報をいう。

(12) 注2」に掲げる「市町村」又は「指定居宅介護支援事業者等」に対する診療情報提供は、入院患者については、退院時に患者の同意を得て退院の日の前後2週間以内の期間に診療情報の提供を行った場合にのみ算定する。ただし、退院前に算定する場合、介護支援等連携指導料を算定した患者については算定できない。また、「市町村」又は「指定居宅介護支援事業者等」に対する診療情報提供においては、自宅に復帰する患者が対象であり、別の保険医療機関、社会福祉施設、介護老人保健施設等に入院若しくは入所する患者又は死亡退院した患者についてその診療情報を市町村又は指定居宅介護支援事業者等に提供しても、区分番号「B009」診療情報提供料(Ⅰ)の算定対象とはならない。

(13) 「注3」については、在宅での療養を行っている疾病、負傷のため通院困難な患者(以下「在宅患者」という。)に対して、適切な在宅医療を確保するため、当該患者の選択する保険薬局の保険薬剤師が、訪問薬剤管理指導を行う場合であって、当該患者又はその看護等に当たる者の同意を得た上で、当該保険薬局に対して処方箋又はその写しに添付して、当該患者の訪問薬剤管理指導に必要な診療情報を提供した場合に算定する。この場合において、交付した文書の他、処方箋の写しを診療録に添付する。

なお、処方箋による訪問薬剤管理指導の依頼のみの場合は診療情報提供料(Ⅰ)は算定できない。

(14)「注4」については、精神障害者である患者であって、次に掲げる施設に入所している患者又は介護老人保健施設(当該保険医療機関と同一の敷地内にある介護老人保健施設その他これに準ずる介護老人保健施設を除く。「注5」において同じ。)に入所している患者の診療を行っている保険医療機関が、診療の結果に基づき、患者の同意を得て、当該患者が入所しているこれらの施設に対して文書で診療情報を提供した場合に算定する。

ア グループホーム(障害者総合支援法第5条第17 項に規定する共同生活援助を行う事業所をいう。)

イ 障害者支援施設(障害者総合支援法第5条第11 項に規定する障害者支援施設をいい、日中活動として同条第7項に規定する生活介護を行うものを除く。)

ウ 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則(平成18 年厚生労働省令第19 号)第6条の7第2号に規定する自立訓練(生活訓練)を行う事業所

エ 障害者総合支援法第5条第13 項に規定する就労移行支援を行う事業所

オ 障害者総合支援法第5条第14 項に規定する就労継続支援を行う事業所

カ 障害者総合支援法第5条第28 項に規定する福祉ホーム

(15) 「注6」に掲げる「認知症に関する専門の保険医療機関等」とは、「認知症施策等総合支援事業の実施について」(平成26 年7月9日老発0709 第3号(一部改正、平成27 年6月26 日老発0626 第3号)老健局長通知)に規定されている認知症疾患医療センターであること。

(16) 「注7」に掲げる児童福祉法第6条の2第3項に規定する小児慢性特定疾病医療支援の対象患者又は同法第56 条の6第2項に規定する、人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児である患者については、当該患者が通園又は通学する学校等の学校医等に対して、当該学校等において当該患者(18 歳に達する日以後最初の3月31 日以前の患者をいう)が生活するに当たり看護職員が実施する診療の補助に係る行為について、学校医等が指導、助言等を行うに当たり必要な診療情報を提供した場合に算定する。

なお、当該患者の診療情報に係る文書を交付する場合にあっては、患者又は家族等を介して当該学校等に交付できるものであること。

(17) 「注7」に掲げるアナフィラキシーの既往歴のある患者若しくは食物アレルギー患者については、保険医療機関が交付する生活管理指導表のアナフィラキシーありに該当する患者若しくは食物アレルギーあり(除去根拠のうち、食物経口負荷試験陽性又は明らかな症状の既往及びIgE抗体等検査結果陽性に該当する者に限る。)に該当する患者であって、当該患者が通園又は通学する学校等の学校医等に対して、当該学校等において当該患者(18 歳に達する日以後最初の3月31 日以前の患者をいう)が生活するに当たり必要な診療情報や学校生活上の留意点等を記載した生活管理指導表を交付した場合に算定する。なお、アナフィラキーの既往歴のある患者若しくは食物アレルギー患者に生活管理指導表を交付する場合にあっては、患者又は家族等を介して当該学校等に交付できるものであること。ただし、食物アレルギー患者については、当該学校等からの求めに応じて交付するものであること。

(18) 「注7」に掲げる「学校等」とは、児童福祉法第39 条第1項に規定する保育所、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成18 年法律第77 号)第2条第6項に規定する認定こども園、児童福祉法第6条の3第9項に規定する家庭的保育事業を行う者、同条第10 項に規定する小規模保育事業を行う者及び同条第12 項に規定する事業所内保育事業を行う者並びに学校教育法(昭和22 年法律第26 号)第1条に規定する幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、高等専門学校及び同法第124 条に規定する専修学校をいう。

(19) 「注7」に掲げる「学校医等」とは、当該学校等の学校医、嘱託医又は当該学校等が医療的ケアについて助言や指導を得るために委嘱する医師をいう。

(20) 「注7」については、当該保険医療機関の主治医と学校医等が同一の場合は算定できない。

(21) 「注8」に掲げる退院患者の紹介に当たっては、心電図、脳波、画像診断の所見等診療上必要な検査結果、画像情報等及び退院後の治療計画等を添付すること。また、添付した写し又はその内容を診療録に添付又は記載すること。なお、算定対象が介護老人保健施設又は介護医療院である場合は、当該加算を算定した患者にあっては、その後6か月間、当該加算は算定できない。

(22) 「注9」の加算は、区分番号「B005―4」ハイリスク妊産婦共同管理料(Ⅰ)が算定されない場合であっても算定できる。

(23) 「注10」に掲げる「専門医療機関」とは、鑑別診断、専門医療相談、合併症対応、医療情報提供等を行うとともに、かかりつけの医師や介護サービス等との調整を行う保険医療機関であること。

(24) 「注11」に規定する認知症専門医療機関連携加算は、区分番号「B005-7」に掲げる認知症専門診断管理料2を算定する専門医療機関において既に認知症と診断された患者が、症状の増悪や療養方針の再検討を要する状態となった場合に、当該専門医療機関に対して、診療状況を示す文書を添えて当該患者の紹介を行った場合に算定する。

(25) 「注12」に規定する精神科医連携加算については、身体症状を訴えて精神科以外の診療科を受診した患者について、当該精神科以外の診療科の医師が、その原因となりうる身体疾患を除外診断した後に、うつ病等の精神疾患を疑い、精神医療の必要性を認め、患者に十分な説明を行い、同意を得て、精神科を標榜する別の保険医療機関の精神科に当該患者が受診する日(紹介した日より1月間以内とし、当該受診日を診療録に記載すること。)について予約を行った上で、患者の紹介を行った場合に算定する。

(26) 「注13」に規定する肝炎インターフェロン治療連携加算は、区分番号「B005-8」に掲げる肝炎インターフェロン治療計画料を算定する専門医療機関において作成された治療計画に基づいて行った診療の状況を示す文書を添えて、当該専門医療機関に対して当該患者の紹介を行った場合に算定する。

(27) 「注14」に規定する歯科医療機関連携加算1は、保険医療機関(歯科診療を行う保険医療機関を除く。)が、歯科を標榜する保険医療機関に対して、当該歯科を標榜する保険医療機関において口腔内の管理が必要であると判断した患者に関する情報提供を、以下のア又はイにより行った場合に算定する。なお、診療録に情報提供を行った歯科医療機関名を記載すること。

ア 歯科を標榜していない病院が、医科点数表第2章第10 部手術の第1節第6款、第7款及び第9款に掲げる悪性腫瘍手術(病理診断により悪性腫瘍であることが確認された場合に限る。)又は第8款に掲げる心・脈管系(動脈・静脈を除く。)の手術、人工関節置換術若しくは人工関節再置換術(股関節に対して行うものに限る。)又は造血幹細胞移植の手術を行う患者について、手術前に歯科医師による周術期口腔機能管理の必要性を認め、歯科を標榜する保険医療機関に対して情報提供を行った場合

イ 医科の保険医療機関又は医科歯科併設の保険医療機関の医師が、歯科訪問診療の必要性を認めた患者について、在宅歯科医療を行う、歯科を標榜する保険医療機関に対して情報提供を行った場合

(28) 「注15」に規定する歯科医療機関連携加算2については、(27)のアによる情報提供を行う際に、患者に十分な説明を行い、同意を得て、歯科を標榜する他の保険医療機関に当該患者が受診する日(手術前に必要な歯科診療を行うことができる日とし、当該受診日を診療録に記載すること。)について予約を行った場合に算定する。なお、「注14」に規定する歯科医療機関連携加算1と併せて算定することができる。

(29)「注16」に規定する地域連携診療計画加算は、あらかじめ地域連携診療計画を共有する連携保険医療機関において、区分番号「A246」の注4に掲げる地域連携診療計画加算を算定して退院した入院中の患者以外の患者について、地域連携診療計画に基づく療養を提供するとともに、患者の同意を得た上で、退院時の患者の状態や在宅復帰後の患者の状況等について、退院の属する月又はその翌月までに当該連携保険医療機関に対して情報提供を行った場合に算定する。

(30) 「注17」に規定する療養情報提供加算は、在宅で療養を行う患者の診療を担う保険医療機関が、当該患者が入院又は入所する他の保険医療機関、介護老人保健施設又は介護医療院(以下この区分において「保険医療機関等」という。)に対し患者の紹介を行う際に、当該患者に訪問看護を行っている訪問看護ステーションから得た訪問看護に係る情報を診療情報提供書に添付し、当該患者の保険医療機関等への入院又は入所後速やかに情報提供を行った場合に算定する。なお、訪問看護ステーションからの情報を添付し保険医療機関等へ診療情報を提供した際は、その旨を当該訪問看護ステーションに共有すること。

(31) 「注18」に規定する検査・画像情報提供加算は、保険医療機関が、患者の紹介を行う際に、検査結果、画像情報、画像診断の所見、投薬内容、注射内容及び退院時要約等の診療記録のうち主要なもの(少なくとも検査結果及び画像情報を含むものに限る。画像診断の所見を含むことが望ましい。また、イについては、平成30 年4月以降は、退院時要約を含むものに限る。)について、①医療機関間で電子的に医療情報を共有するネットワークを通じ他の保険医療機関に常時閲覧可能なよう提供した場合、又は②電子的に送受される診療情報提供書に添付した場合に加算する。なお、多数の検査結果及び画像情報等を提供する場合には、どの検査結果及び画像情報等が主要なものであるかを併せて情報提供することが望ましい。

施設基準

第12 の1の2 診療情報提供料(Ⅰ)及び電子的診療情報評価料

1 診療情報提供料(Ⅰ)の地域連携診療計画加算に関する施設基準

(1) あらかじめ疾患や患者の状態等に応じた地域連携診療計画が作成され、連携保険医療機関等と共有されていること。

(2) 連携保険医療機関等の職員と当該保険医療機関の職員が、地域連携診療計画に係る情報交換のために、年3回以上の頻度で面会し、情報の共有、地域連携診療計画の評価と見直しが適切に行われていること。

2 診療情報提供料(Ⅰ)の検査・画像情報提供加算及び電子的診療情報評価料に関する施設基準

(1) 他の医療機関等と連携し、患者の医療情報に関する電子的な送受信又は閲覧が可能なネットワークを構築していること。なお、電子的な送受信又は閲覧が可能な情報には、原則として、検査結果、画像情報、投薬内容、注射内容及び退院時要約が含まれていること(診療所にあっては、画像情報・退院時要約については閲覧できるのみでもよい。)。また、画像診断の所見についても含まれていることが望ましい。

(2) 電子的方法によって、個々の患者の診療に関する情報等を他の保険医療機関に提供する場合は、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を遵守し、安全な通信環境を確保すること。また、保険医療機関において、個人単位の情報の閲覧権限の管理など個人情報の保護が確実に実施されていること。

(3) 常時データを閲覧できるネットワークを用いる際に、ストレージを活用する場合には、原則として厚生労働省標準規格に基づく標準化されたストレージ機能を有する情報蓄積環境を確保すること(ただし、当該規格を導入するためのシステム改修が必要な場合は、それを行うまでの間はこの限りでない。)。また、診療情報提供書を送付する際には、原則として、厚生労働省標準規格に基づく診療情報提供書様式を用いること。

(4) 情報の提供側の保険医療機関においては、提供した診療情報又は閲覧可能とした情報の範囲及び日時が記録されており、必要に応じ随時確認できること。また、情報を提供された側の保険医療機関においては、提供を受けた情報を保管している、又は閲覧した情報及び閲覧者名を含むアクセスログを一年間記録していること。これらの記録について、(1)のネットワークを運営する事務局が保険医療機関に代わって記録を行っている場合は、当該加算・評価料を算定する保険医療機関は、当該事務局から必要に応じて随時記録を取り寄せることができること。

3 届出に関する事項

(1) 地域連携診療計画加算の施設基準に係る届出は別添2の様式12 により届け出ること。これに添付する地域連携診療計画は別添2の様式12 の2に準じた様式を用いること。

(2) 検査・画像情報提供加算及び電子的診療情報評価料の施設基準に係る届出は、別添2の様式14 の2を用いること。

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