【2022】A200-2 急性期充実体制加算

jun

A200-2 急性期充実体制加算(1日につき)

1 7日以内の期間 460点

2 8日以上11日以内の期間 250点

3 12日以上14日以内の期間 180点

注1 高度かつ専門的な医療及び急性期医療を提供する体制その他の事項につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者(第1節の入院基本料(特別入院基本料等を除く。)又は第3節の特定入院料のうち、急性期充実体制加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、当該患者の入院期間に応じ、それぞれ所定点数に加算する。この場合において、区分番号A200に掲げる総合入院体制加算は別に算定できない。

2 精神疾患を有する患者の受入れに係る充実した体制の確保につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者については、精神科充実体制加算として、30点を更に所定点数に加算する。

算定要件(通知)

(1) 急性期充実体制加算は、地域において急性期・高度急性期医療を集中的・効率的に提供する体制を確保する観点から、手術等の高度かつ専門的な医療に係る実績及び高度急性期医療を実施する体制を評価したものであり、入院した日から起算して14 日を限度として、当該患者の入院期間に応じて所定点数を算定する。なお、ここでいう入院した日とは、当該患者が当該加算を算定できる病棟に入院又は転棟した日のことをいう。当該加算を算定する場合は、区分番号「A200」総合入院体制加算は別に算定できない。

(2) 「注2」に規定する精神科充実体制加算は、高度かつ専門的な医療及び急性期医療を提供する十分な体制を有した上で、精神疾患を有する患者の充実した受入体制を確保している体制を評価するものである。

施設基準(告示)

施設基準(通知)

第1の2 急性期充実体制加算

1 急性期充実体制加算に関する施設基準

(1) 区分番号「A100」一般病棟入院基本料(急性期一般入院料1に限る。)を算定する病棟を有する保険医療機関であること。

(2) 手術等に係る実績について、以下のいずれかを満たしていること。

ア 以下のうち、(イ)及び、(ロ)から(へ)までのうち4つ以上を満たしていること。

(イ) 全身麻酔による手術について、2,000 件/年以上(うち、緊急手術350 件/年以上)又は許可病床数300 床未満の保険医療機関にあっては、許可病床1床あたり6.5 件/年以上(うち、緊急手術1.15 件/年以上)

(ロ) 悪性腫瘍手術について、400 件/年以上又は許可病床数300 床未満の保険医療機関にあっては、許可病床1床あたり1.0 件/年以上

(ハ) 腹腔鏡下手術又は胸腔鏡下手術について、400 件/年以上又は許可病床数300 床未満の保険医療機関にあっては、許可病床1床あたり1.0 件/年以上

(二) 心臓カテーテル法による手術について、200 件/年以上又は許可病床数300 床未満の保険医療機関にあっては、許可病床1床あたり0.6 件/年以上

(ホ) 消化管内視鏡による手術について、600 件/年以上又は許可病床数300 床未満の保険医療機関にあっては、許可病床数1床あたり1.5 件/年以上

(へ) 化学療法の実施について、1,000 件/年以上又は許可病床数300 床未満の保険医療機関にあっては、許可病床1床あたり3.0 件/年以上

イ 以下のいずれかを満たし、かつ、アの(イ)及び、(ロ)から(へ)までのうち2つ以上を満たしていること。

(イ) 異常分娩の件数について、50 件/年以上又は許可病床数300 床未満の保険医療機関にあっては、許可病床1床あたり0.1 件/年以上

(ロ) 6歳未満の乳幼児の手術件数40 件/年以上又は許可病床数300 床未満の保険医療機関にあっては、許可病床1床あたり0.1 件/年以上

(3) 手術等の定義については、以下のとおりであること。

ア 全身麻酔

第1の1の(4)のアと同様である。

イ 緊急手術

病状の急変により緊急に行われた手術をいう。

ウ 悪性腫瘍手術

第1の1の(4)のウと同様である。

エ 腹腔鏡下手術

第1の1の(4)のエと同様である。

オ 胸腔鏡下手術

胸腔鏡下手術とは、医科点数表第2章第10 部に掲げる手術のうち、区分番号「K488-3」、「K488-4」、「K494-2」、「K496-2」、「K496-4」、「K501-3」、「K502-3」、「K502-5」、「K504-2」、「K513」、「K513-2」から「K513-4」まで、「K514-2」、「K524-2」、「K528-3」、「K529-2」、「K539-3」、「K554-2」、「K555-3」、「K562-2」、「K594」の「4」の「ロ」をいう。

カ 心臓カテーテル法による手術

心臓カテーテル法による手術とは、医科点数表第2章第10 部に掲げる手術のうち、区分番号「K546」から「K550-2」まで、「K555-2」、「K556-2」、「K559-2」、「K559-3」、「K562」の「1」、「K567-2」、「K570-2」から「K570-4」まで、「K573」の「1」、「K574-2」、「K574-3」、「K594」の「4」の「ハ」、「K595」、「K595-2」、「K602-2」をいう。

キ 消化管内視鏡による手術

消化管内視鏡による手術とは、医科点数表第2章第10 部に掲げる手術のうち、区分番号「K520」の「4」、「K526-2」から「K526-4」まで、「K530-3」、「K647-3」、「K653」、「K653-5」、「K653-6」、「K682-3」、「K682-4」、「K685」から「K688」まで、「K699-2」、「K705」の「1」、「K707」の「1」、「K708-3」、「K721-4」、「K721-5」、「K722」、「K730」の「3」、「K731」の「3」、「K735-2」、「K735-4」、「K739-2」をいう。

ク 化学療法

第1の1の(4)のカと同様である。

ケ 異常分娩

当該医療機関において分娩を行ったもののうち、異常分娩であるものの総数をいう。

コ 6歳未満の乳幼児の手術

医科点数表第2章第10 部に掲げる手術(輸血管理料を除く。)のうち、6歳未満の乳幼児に対して行ったもの。

(4) (2)のアの(へ)を満たしているものとして当該加算の届出を行っている場合、外来における化学療法の実施を推進する体制として、次のいずれにも該当すること。

ア 区分番号「B001-2-12」の「1」外来腫瘍化学療法診療料1の届出を行っていること。

イ 区分番号「B001-2-12」の「1」外来腫瘍化学療法診療料1において、当該保険医療機関で実施される化学療法のレジメン(治療内容)の妥当性を評価し、承認する委員会において、承認され、登録されている全てのレジメンのうち、4割以上のレジメンが外来で実施可能であること。

(5) 24 時間の救急医療提供として、次のいずれにも該当していること。

ア 以下のいずれかを満たしていること。

(イ) 「救急医療対策事業実施要綱」に定める第3「救命救急センター」又は第4「高度救命救急センター」を設置している保険医療機関であること。

(ロ) 救急用の自動車又は救急医療用ヘリコプターによる搬送件数が、年間で2,000 件以上、又は許可病床数300 床未満の保険医療機関にあっては、許可病床1床あたり6.0件/年以上であること。

イ 精神科に係る体制として、自院又は他院の精神科医が速やかに診療に対応できる体制を常時整備していること。

また、区分番号「A248」の「2」精神疾患診療体制加算2の算定件数又は救急搬送患者の入院3日以内における区分番号「I001」入院精神療法若しくは区分番号「A300」救命救急入院料の注2に規定する精神疾患診断治療初回加算の算定件数が合計で年間20 件以上であること。

(6) 高度急性期医療の提供として、特定入院料のうち区分番号「A300」救命救急入院料、区分番号「A301」特定集中治療室管理料、区分番号「A301-2」ハイケアユニット入院医療管理料、区分番号「A301-3」脳卒中ケアユニット入院医療管理料、区分番号「A301-4」小児特定集中治療室管理料、区分番号「A302」新生児特定集中治療室管理料、区分番号「A303」総合周産期特定集中治療室管理料、区分番号「A303-2」新生児治療回復室入院医療管理料のいずれかを届け出ていること。

(7) 区分番号「A234-2」に掲げる感染対策向上加算1の届出を行っていること。

(8) 画像診断及び検査を24 時間実施できる体制を確保していること。

(9) 薬剤師が、夜間当直を行うことにより、調剤を24 時間実施できる体制を確保していること。

(10) 急性期一般入院料1に係る届出を行っている病棟については、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅱを用いて評価を行っていること。

(11) 区分番号「A230-4」精神科リエゾンチーム加算又は区分番号「A247」認知症ケア加算1又は2の届出を行っていること。

(12) 入院患者の病状の急変の兆候を捉えて対応する体制として、次の体制を整備していること。

ア 当該保険医療機関内に、病状の急変の可能性がある入院患者及び病状が急変した入院患者を把握し、必要な対応を行うためのチーム(以下「院内迅速対応チーム」という。)を設置すること。院内迅速対応チームが病状の急変の可能性がある入院患者及び病状が急変した入院患者を把握した場合には、当該患者が入院する病棟の医師及び看護師等に情報共有を行うとともに、必要に応じて当該患者の診療に介入する必要があること。なお、院内迅速対応チームには少なくとも以下の構成員が所属し、24 時間対応できる体制を確保しておくこと。

① 救急又は集中治療の経験を有し、所定の研修を修了した医師1名

② 救急又は集中治療の経験を有し、所定の研修を修了した専任の看護師1名

イ 当該保険医療機関内に、病状の急変の可能性がある入院患者及び病状が急変した入院患者の対応状況に関して、当該対応等の改善の必要性等について提言するための責任者を配置すること。

ウ 院内迅速対応チームの対応内容も含めた、病状の急変の可能性がある入院患者及び病状が急変した入院患者に対する対応方法をマニュアルとして整備し、職員に遵守させていること。

エ 当該保険医療機関内に、病状の急変の可能性がある入院患者及び病状が急変した入院患者の対応について、多職種からなる当該対応の改善に関する委員会又は会議(以下この項において「委員会等」という。)を設置し、院内迅速対応チームによる対応状況及び入院患者の病状の急変の発生状況の把握を評価するとともに、必要に応じて院内迅速対応チームの対応体制及び報告体制のマニュアルの見直しを行うこと。また、当該マニュアルの見直しを行う場合等、必要に応じて委員会等を開催することとし、イの責任者が年1回以上出席していること。なお、当該委員会等は、当該保険医療機関における医療安全管理委員会等を活用することとして差し支えない。

オ 院内迅速対応チームの対応体制及び対応状況等について、当該保険医療機関内に周知するとともに、年2回程度の院内講習を開催すること。

カ 院内迅速対応チームの対応状況等必要な実績を記録していること。

(13) 外来を縮小するに当たり、次のいずれかの体制を確保していること。また、報告年度の前年度1年間の初診の患者数と再診の患者数を別添7の様式14 を用いて、地方厚生(支)局長に報告すること。

ア 次の要件を満たしていること。

(イ) 病院の初診に係る選定療養の報告を行っており、実費を徴収していること。

(ロ) 区分番号「A000」初診料の「注2」及び「注3」並びに区分番号「A002」外来診療料の「注2」及び「注3」に規定する紹介割合・逆紹介割合について、紹介割合の実績が50%以上かつ逆紹介割合の実績が30‰以上であること。

イ 紹介受診重点医療機関であること。

(14) 病院の医療従事者の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制として、医科点数表第2章第9部処置の通則の5に掲げる休日加算1、時間外加算1及び深夜加算1の施設基準の届出を行っていることが望ましい。なお、届出を行っていない場合は、別添7の様式14 にその理由を記載すること。

(15) 次のいずれにも該当すること。

ア 区分番号「A101」療養病棟入院基本料又は区分番号「A308-3」地域包括ケア病棟入院料(地域包括ケア入院医療管理料を含む。)の届出を行っていない保険医療機関であること。

イ 区分番号「A100」一般病棟入院基本料(急性期一般入院料1に限る。)、区分番号「A300」救命救急入院料、区分番号「A301」特定集中治療室管理料、区分番号「A301-2」ハイケアユニット入院医療管理料、区分番号「A301-3」脳卒中ケアユニット入院医療管理料、区分番号「A301-4」小児特定集中治療室管理料、区分番号「A302」新生児特定集中治療室管理料、区分番号「A303」総合周産期特定集中治療室管理料、区分番号「A303-2」新生児治療回復室入院医療管理料、区分番号「A305」一類感染症患者入院医療管理料及び区分番号「A307」小児入院医療管理料(以下この項目において「一般病棟」という。)の病床数の合計が、当該医療機関の許可病床数の総数から区分番号「A103」精神病棟入院基本料、区分番号「A311」精神科救急急性期医療入院料、区分番号「A311-2」精神科急性期治療病棟入院料、区分番号「A311-3」精神科救急・合併症入院料、区分番号「A311-4」児童・思春期精神科入院医療管理料及び区分番号「A318」地域移行機能強化病棟入院料を除いた病床数の9割以上であること。

ウ 当該保険医療機関と同一建物内に特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院又は介護療養型医療施設を設置していないこと。

エ 特定の保険薬局との間で不動産の賃貸借取引がないこと。

(16) 次のいずれにも該当すること。

ア 一般病棟における平均在院日数が14 日以内であること。

なお、平均在院日数の算出方法については、入院基本料等における算出方法にならうものとする。

イ 一般病棟の退棟患者(退院患者を含む。)に占める、同一の保険医療機関の一般病棟以外の病棟に転棟したものの割合が、1割未満であること。

なお、同一の保険医療機関の一般病棟から転棟した患者の占める割合は、直近3か月間に一般病棟から他の病棟に転棟した患者を直近3か月に当該病棟から退棟した患者の数で除して算出するものであること。

ウ 区分番号「A246」入退院支援加算1又は2の届出を行っている保険医療機関であること。

(17) 当該保険医療機関の敷地内における禁煙の取扱いについて、次の基準を満たしていること。

ア 当該保険医療機関の敷地内が禁煙であること。

イ 敷地内禁煙を行っている旨を保険医療機関内の見やすい場所に掲示していること。

ウ 保険医療機関が建造物の一部分を用いて開設されている場合は、当該保険医療機関の保有又は借用している部分が禁煙であること。

エ 区分番号「A103」精神病棟入院基本料、区分番号「A310」緩和ケア病棟入院料、区分番号「A311」精神科救急急性期医療入院料、区分番号「A311-2」精神科急性期治療病棟入院料、区分番号「A311-3」精神科救急・合併症入院料、区分番号「A312」精神療養病棟入院料又は区分番号「A318」地域移行機能強化病棟入院料を算定している病棟を有する場合は、敷地内に喫煙所を設けても差し支えない。

オ 敷地内に喫煙所を設ける場合は、喫煙場所から非喫煙場所にたばこの煙が流れないことを必須とし、さらに、適切な受動喫煙防止措置を講ずるよう努めること。喫煙可能区域を設定した場合においては、禁煙区域と喫煙可能区域を明確に表示し、周知を図り、理解と協力を求めるとともに、喫煙可能区域に未成年者や妊婦が立ち入ることがないように、措置を講ずる。例えば、喫煙可能区域において、たばこの煙への曝露があり得ることを注意喚起するポスター等を掲示する等の措置を行うこと。

(18) 公益財団法人日本医療機能評価機構等が行う医療機能評価を受けている病院又はこれに準ずる病院とは、二次医療圏等の比較的広い地域において急性期医療を中心に地域医療を支える基幹的病院であるとして日本医療機能評価機構が定める機能評価を受けている病院又は当該評価の基準と同等の基準について、第三者の評価を受けている病院をいう。

(19) 総合入院体制加算に係る届出を行っていない保険医療機関であること。

2 精神科充実体制加算の施設基準

急性期の治療を要する精神疾患を有する患者等に対する診療を行うにつき充実した体制として、次のいずれも満たすものであること。

(1) 医療法第7条第2項第1号に規定する精神病床を有していること。

(2) 精神疾患を有する患者に対し、24 時間対応できる体制を確保していること。

(3) 区分番号「A103」精神病棟入院基本料、区分番号「A311」精神科救急急性期医療入院料、区分番号「A311-2」精神科急性期治療病棟入院料、区分番号「A311-3」精神科救急・合併症入院料、区分番号「A311-4」児童・思春期精神科入院医療管理料又は区分番号「A318」地域移行機能強化病棟入院料のいずれかの届出を行っており、現に精神疾患患者の入院を受け入れていること。

3 届出に関する事項

(1) 急性期充実体制加算及び精神科充実体制加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式14 を用いること。

(2) 毎年7月において、前年度における手術件数等を評価するため、別添7の様式14 により届け出るとともに、院内に掲示すること。

(3) 1の(12)のアの①及び②における所定の研修については、令和4年9月30 日までの間は、当該基準を満たしているものとみなす。

(4) 1の(12)のカにおける院内迅速対応チームに係る院内講習について、令和4年9月30 日までの間は、当該基準を満たしているものとみなす。ただし、その場合であっても1回目を令和4年9月30 日までの間に開催すること。

(5) 1の(13)のアの(ロ)に係る紹介割合・逆紹介割合の要件及び、イに係る紹介受診重点医療機関については、令和5年4月1日以降に適用するものとする。

(6) 1の(18)について、令和5年3月31 日までの間は、当該基準を満たしているものとみなす。

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