【2022】A230-4 精神科リエゾンチーム加算

jun

A230-4 精神科リエゾンチーム加算(週1回) 300点

注 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、抑うつ若しくはせん妄を有する患者、精神疾患を有する患者又は自殺企図により入院した患者に対して、当該保険医療機関の精神科の医師、看護師、精神保健福祉士等が共同して、当該患者の精神症状の評価等の必要な診療を行った場合に、当該患者(第1節の入院基本料(特別入院基本料等を除く。)又は第3節の特定入院料のうち、精神科リエゾンチーム加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、所定点数に加算する。ただし、区分番号A247に掲げる認知症ケア加算1は別に算定できない。

算定要件(通知)

(1) 精神科リエゾンチーム加算は、一般病棟におけるせん妄や抑うつといった精神科医療のニーズの高まりを踏まえ、一般病棟に入院する患者の精神状態を把握し、精神科専門医療が必要な者を早期に発見し、可能な限り早期に精神科専門医療を提供することにより、症状の緩和や早期退院を推進することを目的として、精神科医、専門性の高い看護師、薬剤師、作業療法士、精神保健福祉士、公認心理師等多職種からなるチーム(以下「精神科リエゾンチーム」という。)が診療することを評価したものである。

(2) 精神科リエゾンチーム加算の算定対象となる患者は、せん妄や抑うつを有する患者、精神疾患を有する患者、自殺企図で入院した患者であり、当該患者に対して精神科医療に係る専門的知識を有した精神科リエゾンチームによる診療が行われた場合に週1回に限り算定する。

(3) 1週間当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30 人以内とする。

(4) 精神科リエゾンチームは以下の診療を行うこと。

ア 精神科リエゾンチームは初回の診療に当たり、当該患者の診療を担当する保険医、看護師等と共同で別紙様式29 の2又はこれに準じた診療実施計画書を作成し、その内容を患者等に説明した上で診療録等に添付する。

イ 精神症状の評価や診療方針の決定等に係るカンファレンス及び回診が週1回程度実施されており、必要に応じて当該患者の診療を担当する医師、看護師等が参加し、別紙様式29 又はこれに準じた治療評価書を作成し、その内容を患者等に説明した上で診療録等に添付する。

ウ 治療終了時又は退院若しくは転院時に、治療結果の評価を行い、それを踏まえてチームで終了時指導又は退院時等指導を行い、その内容を別紙様式29 又はこれに準じた治療評価書を作成し、その内容を患者等に説明した上で診療録等に添付する。

エ 退院又は転院後も継続した精神科医療が必要な場合、退院又は転院後も継続できるような調整を行うこと。紹介先保険医療機関等に対して、診療情報提供書を作成した場合は、当該計画書及び評価書を添付する。

(5) 精神科リエゾンチーム加算を算定した患者に精神科専門療法を行った場合には別に算定できる。

(6) 精神科リエゾンチームは、現に当該加算の算定対象となっていない患者の診療を担当する医師、看護師等からの相談に速やかに応じ、必要に応じて精神状態の評価等を行うこと。

(7) 平成31 年4月1日から当分の間、以下のいずれかの要件に該当する者を公認心理師とみなす。

ア 平成31 年3月31 日時点で、臨床心理技術者として保険医療機関に従事していた者

イ 公認心理師に係る国家試験の受験資格を有する者

施設基準(告示)

施設基準(通知)

第17 精神科リエゾンチーム加算

1 精神科リエゾンチーム加算の施設基準

(1) 当該保険医療機関内に、以下の3名以上から構成される精神医療に係る専門的知識を有した多職種からなるチーム(以下「精神科リエゾンチーム」という。)が設置されていること。

ア 5年以上の勤務経験を有する専任の精神科の医師(他の保険医療機関を主たる勤務先とする精神科の医師が対診等により精神科リエゾンチームに参画してもよい。)

イ 精神科等の経験を3年以上有する、所定の研修を修了した専任の常勤の看護師(精神科等の経験は入院患者の看護の経験1年以上を含むこと。)

ウ 精神科病院又は一般病院での精神医療に3年以上の経験を有する専従の常勤薬剤師、常勤作業療法士、常勤精神保健福祉士又は常勤公認心理師のうち、いずれか1人。ただし、当該精神科リエゾンチームが診察する患者数が週に15人以内である場合は、精神科病院又は一般病院での精神医療に3年以上の経験を有する専任の常勤薬剤師、常勤作業療法士、常勤精神保健福祉士又は常勤公認心理師のうち、いずれか1人で差し支えない。この場合であっても、週16時間以上精神科リエゾンチームの診療に従事する必要があること。

(2) (1)のイに掲げる看護師は、精神看護関連領域に係る適切な研修を修了した者であること。

なお、ここでいう研修とは、次の事項に該当する研修のことをいう。

ア 国又は医療関係団体等が主催する600 時間以上の研修(修了証が交付されるものに限る。)又は保健師助産師看護師法第37 条の2第2項第5号に規定する指定研修機関において行われる研修であること。

イ 精神看護関連領域に係る専門的な知識・技術を有する看護師の養成を目的とした研修であること。

ウ 講義及び演習は、次の内容を含むものである。

(イ) 精神看護関連領域に必要な理論及び保健医療福祉制度等の概要

(ロ) 精神症状の病因・病態、治療

(ハ) 精神看護関連領域における倫理的課題と対応方法

(ニ) 精神看護関連領域に関するアセスメントと援助技術

(ホ) 患者・家族の支援、関係調整

(ヘ) ケアの連携体制の構築(他職種・他機関との連携、社会資源の活用)

(ト) ストレスマネジメント

(チ) コンサルテーション方法

エ 実習により、事例に基づくアセスメントと精神看護関連領域に必要な看護実践を含むものであること。

(3) 精神科リエゾンチームが設置されている保険医療機関の入院患者の精神状態や算定対象となる患者への診療方針などに係るカンファレンスが週1回程度開催されており、精神科リエゾンチームの構成員及び必要に応じて当該患者の診療を担当する医師、看護師などが参加していること。

(4) 精神科リエゾンチームによる診療実施計画書や治療評価書には、精神症状等の重症度評価、治療目標、治療計画等の内容を含んでいること。

(5) 精神科リエゾンチームによる当該診療を行った患者数や診療の回数等について記録していること。

(6) 平成31 年4月1日から当分の間、以下のいずれかの要件に該当する者を公認心理師とみなす。

ア 平成31 年3月31 日時点で、臨床心理技術者として保険医療機関に従事していた者

イ 公認心理師に係る国家試験の受験資格を有する者

2 届出に関する事項

精神科リエゾンチーム加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式32 を用いること。

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